いろいろな質問に答えるコーナー
●祇園の神様
日本には数多くのお祭りがありますが、その中でも祇園祭とか祇園山笠とかの『祇園』と名のつくお祭りが数多く見受けられます。
ところで『祇園』とは一体、なんなのでしょうか?
祇園の神様といえば、日本神話におけるスサノヲノミコトに他なりません。
しかし、祇園神、祇園信仰について考えると、スサノヲノミコト信仰とは多少の相違が感じられます。
まず、祇園とは「祇樹給孤独園精舎」つまり「祇園精舎」です。この祇園精舎とは、インドの釈迦の生誕地であるとされています。
この祇園精舎の守護神は牛頭天王(ごずてんのう)であるとされています。
牛頭天王という名は、熱病に効果のある栴檀を産していた新羅の牛頭山と同一視もされています。
スサノヲノミコトが高天原を追われた時に降り立ったとされる新羅の曽尸茂梨(そしもり)の所伝も日本書紀に記されていますし、
ソシモリ(ソマリ)という言葉にも牛頭または牛首を意味します。
牛頭天王は武塔神とも薬師如来ともされていますし、更に祇園社の御祭神は牛頭天王、八王子、頗梨采女(ハリサイニョ(ウネメ))であり、現在の八坂神社では素戔嗚尊、
櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)となっております。
即ち、祇園の神とは、我が国固有の神道とインドで成立した仏教、更には中国の道教や朝鮮の儒教などが複雑に習合しあった結果成り立った神様で、それは我が国にとっては即ちスサノヲノミコトであります。
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